朝の学び78 創世記9章

創世記9:1-4
それで、神はノアと、その息子たちを祝福して、彼らに仰せられた。「生めよ。ふえよ。地に満ちよ。 野の獣、空の鳥、―地の上を動くすべてのものーそれに海の魚、これらすべてはあなたがたを恐れておののこう。わたしはこれらをあなたがたにゆだねている。生きて動いているものはみな、あなたがたの食物である。緑の草と同じように、すべてのものをあなたがたに与えた。しかし、肉は、そのいのちである血のあるままで食べてはならない。
イエス・キリストによる霊の再生
最初の人アダムは父なる神に代わってエデンとこの地のすべての万物を支配し、征服し、治めることができる絶対的な主菅者でしたが、この地に光が取り込まれ、肉の空間になってからは、人がただこの地で肉の序列上1位の位置に転落してしまったのです。最初の人アダムは霊として霊の次元である4次元に属した存在であったので、無次元から一次元、二次元、三次元に属するすべてのものと第二の天までも支配して治めることができました。ところがアダムの犯罪以後、人はまさに死という言葉通り、霊が死んでいき、もはや霊的な存在ではなく肉の存在に変質していきます。
そうするうちに、洪水の裁きに当面すると、創世記6:3に「そこで、主は、『わたしの霊は、永久には人のうちにとどまらないであろう。それは人が肉にすぎないからだ。」と言われるほど、人々は肉の人になったのです。だから人がもはや万物の主菅者としての立場に立つことができなくなったのです。父なる神様はこのように転落した人の立場を再び回復できるように道を開いてくださったのです。それはイエス・キリストを通して死んだ霊が生きかえる道を開いてくださり、聖霊を私たちの心に送ってくださり、水と御霊によって生まれ変わるようにしてくださったのです。このようにして、神様の子どもになった私たちは、失われた神様の姿を取り戻して、再び霊的な存在に回復していく時、霊の人になっていくほどに、再び万物の主菅者として、肉の世界を支配し、征服し、治めて生きていくことができるという事です。
人類の移動
創世記9:1に「それで神はノアと、その息子たちを祝福して、彼らに仰せられた。『生めよ。ふえよ。地に満ちよ。」と言われたので、ノアとその家族は速いペースでこの地に広がっていくことになります。創世記9:7にも、「あなたがたは生めよ。ふえよ。地に群がり、地にふえよ。』」と言われたように、人は新たに全地にいくつかの集団になって広がり始めたのです。多くの子どもたちを生みながら人口が増えはじめ、それとともに東西南北四方に新しい場を探し求めて旅立ったのです。それでは、ノアの洪水後に人と動物がそれぞれどのようにして全世界に広がっていったのか、その過程について見てみましょう。
創世記8:4にノアの箱舟がとどまったというアララテ山は、今のトルコ領土の中にあります。アララテ山の位置はいくつかの異なる説がありますが、その場所が今のトルコ地域からそれほど遠くない場所であることには概ね意見が一致しています。したがって、人類の新たな始まりは今のアララテ山の周辺から始まります。西はヨーロッパとつながっており、南は中東とアフリカ、東はアジアとつながる地理的には要衝の地から出発していたのです。
人が移動するのに最も簡単な方法は、陸地につながる道を通して移動することです。それで人々はここアララテ山の周辺を中心に四方に広がってゆきました。しかし、陸地での移動には限界があります。他の大陸に移動をしたり、また地形が険しいところを避けて行くには、海を利用しなければならなかったのです。ところが、創世記講解を通して説明したように、ノアの洪水があるまで、人々は海にあまり馴染みがありませんでした。海に進出したり、海を渡る移動のようなことはほとんどありませんでした。
しかし、ノアの洪水後は状況が変わります。洪水に備えるために箱舟を造りながら、ノアと彼の息子たちは自然に船を造る技術を身に着け、それも非常に優れた技術者になりました。これにより船を造る技術が積み上げられ、海に対する自信も得られ、洪水後には海を通しての進出も活発に起こります。これらの事に基づいて、ひとつの具体的な移動経路を見てみましょう。
アララテ山の周辺から始まり、陸地に沿って北西に移動し続けていた人々は、今の大西洋と接している海岸沿いに至るようになります。この時、海を通っての進出を考えなかったら、人々はもはや広がっていないでしょう。しかし、すでに船を作る技術を伝授された人々は、ここで船を作って新しい土地に進出することになります。今でも北西ヨーロッパの側には鬱蒼(うっそう)とした森がありますが、これらの材料がまさに船を作るのに利用されました。
それで船を作ってついに海に進出するようになった人々は、まもなく、今のイギリスの地にたどり着きます。時間が経つにつれて、一部はそこに残って定住しましたが、一部は再び船に乗って西に進出するようになります。そうして結局、今のアメリカ大陸にまで至るようになったのです。アメリカ大陸が世界に知られているのは1492年にコロンブスの発見によるものでしたが、コロンブスがアメリカ大陸に到着したときに、そこにはすでに彼らなりの伝統と歴史を持つアメリカインディアンが住んでいました。
それでは、彼らはどうやってここアメリカ大陸に住むようになったのでしょうか。先ほど申し上げたとおり、洪水後に広がり始めた人類が、すでにずっと前に大西洋を渡ってここに来て定住したことを語っている証拠です。そして今の北アメリカに到着した人々は、ここで再び陸を通って南に南に移動し、南アメリカに定住して暮らすことになったのです。アララテ山から出発して船に乗って南アメリカまでまっすぐに行こうとしたら、そこはあまりにも遠い道のりだったと思いますが、このように陸地を移動できる場所は陸を移動し、そこから船で移動できる場所に行き、再び陸を移動するという方法で、人々は世界中のどこにも広がることができたという事です。
そして人々がこのように広がっていく上で大きく役立ったのが、まさに北極星や北斗七星のような星座でした。当時の人々が船に乗って航海するためには当然方角を知る方法がなければなりませんでしたが、星座がその役割を果たしてくれたのです。それで、神様はこうして道案内までする星までも、すでにご存知で摂理しておかれたのです。
動物たちの移動経路
では、動物たちはどのように移動したのでしょうか?動物の移動は、大きく二つの方法がありました。一つ目は人々によって運ばれ、二つ目は動物たち自らが移動したのです。
ノアの洪水の後、人に動物が食物として許され、一部の動物は非常に貴重な財産になります。洪水の前からすでに家畜と呼ばれる動物たちがいて、これらの動物たちは人々と共に生きていきました。ところが、洪水後には、糧食として使われる家畜まで加わり、家畜は人にとって切っても切れない存在となります。だから人々は新しい土地を探して移動しながら、これらの家畜を当然連れて行くようになります。それで今日、世界中の人々が住んでいる場所には、ほとんど共通して存在する動物がいます。例えば牛、鶏、犬、豚、馬、アヒル、ウサギ、ヤギなどがこれに属します。もちろん、この中で地域や気候によって少しずつ差が出るのですが、人々が住んでいるところではほとんどこれらの動物を見ることができます。
今日だけではなく、歴史を見てもすでにずっと前から、これらの動物たちは人と一緒に住んでいました。その理由は、まさに人々が世界中に広がり、これらの動物を一緒に連れて行ったからです。もしかして「家畜の中には、神様が忌むべきと言われた動物たちも含まれていますが、そのような動物たちはなぜ一緒に連れて行かれたのでしょうか。」と考える方がいるかもしれませんが、洪水後、人々は急速に悪に染まっていき、次第に神様と遠ざかるようになりました。それで、将来、選民として選ばれるイスラエル民族として存続する系図の人々を除いては、神様とは関係のない異邦人になっていったのです。
そして、これらの異邦人たちには、神様が最初に決めてくださった動物以外にも、自分たちの目に良いと思う動物をとって糧にしていったのです。そのため、神様がご覧になったときに忌むべき動物たちまでもが家畜に含まれ、人々と共に世界中に広がっていきました。
しかし、必ずしも家畜だけが人々によって移動したわけではありません。動物の中でおとなしいものや連れて移動しやすいものは、必ずしも家畜ではなくても、人々の手によって世界中に広がっていくことができました。たとえば、ハトは世界中のどこにでもいます。ハトは人が愛し、人に従う属性があるので、人が連れて移動しその地で繁殖させることによって、世界各地に存在するようになりました。鹿のようなおとなしい動物の場合は、南北アメリカはもちろん、ヨーロッパやアジア全体に非常に広く分布しています。
しかし、虎の場合は全世界に分布しているわけではありません。シベリアやインド、韓国、マレーシアなど、主にアジア地域にのみ分布しています。これは洪水後に弱肉強食の法則が生まれた為、家畜たちに害となる虎のような猛獣まで、あえて一緒に連れて移動する必要がなかったからです。したがって、人が連れて移動したのではなく、獣たちは自ら移動したという事を知る必要があります。
ノアの箱舟から出てきた動物たちは、陸を通って移動できる場所に徐々に広がり始め、その中でもそれぞれの動物たちに合った地形や気候を探して移動するようになりました。そのため、今日世界中に広がっている動物の分布を見ると、それぞれの動物がどのように移動したのかがわかります。例えば、象のような場合です。象のように大柄な動物は人々が連れて移動するのが容易ではなかったため、象自らが移動した場合です。そのため象は陸を通って移動し、現在アジアの熱帯地域とアフリカだけに住んでいます。
前述の虎やライオンも同様です。自ら移動しなければならなかったこれらの猛獣は、全世界に広がることができず、一部の地域に限定されるしかなかったでしょう。またライオンのような動物は水が嫌いなので、泳いで渡ることもできません。その為北アメリカや中南米へはライオンが移動できず、アフリカとアジアの一部の地域でのみ生息することになります。
この他にも、カバ、キリン、サイなどのような大きさの動物たちも自らが移動しなければならなかったため、世界的に広く分布しているのではなく、ほとんどアフリカとアジアから抜け出せない地域にだけ住んでいます。このようにして自ら移動して広がった動物たちは、海や大きな川や山脈などのような地形の障害物を自ら克服できなかった場合には、最初に広がり始めたアジア大陸、そしてアジアと陸でつながったアフリカを除いてはもはや広く広がらなかったのです。
ノアの洪水によって生じた気候の変化や地形の変化が、動物たちが広がって生きていく上で非常に大きな変数として作用するようになったからです。もちろん、空を飛ぶ鳥や、地形や気候の障害を乗り越えた動物たちの中には、世界中に広がった場合も多いです。その中でクマの場合はアフリカ、オーストラリア、南極を除くほぼ全世界に分布して住んでいますが、水を恐れずに種類を選ばない食性のため、それだけ地形や気候の障害を克服して広く広がることができたのでしょう。



