朝の学び54 創世記6章
「【主】は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのをご覧 になった。それで【主】は、地上に人を造ったことを悔やみ、心を痛められた。そして【主】は仰せら れた。『わたしが創造した人を地の面から消し去ろう。人をはじめ、家畜やはうもの、空の鳥に至る まで。わたしは、これらを造ったことを残念に思うからだ。』しかし、ノアは、【主】の心にかなってい た。これはノアの歴史である。ノアは、正しい人であって、その時代にあっても、全き人であった。ノ アは神とともに歩んだ。ノアは三人の息子、セム、ハム、ヤペテを生んだ。」 創世記 6:5-10
「神の人間耕作の摂理の中で生まれた「ノア」」
ノアはどのようにこの驚くべき恵みをいただいたのでしょうか? [8-10 節]にその理由がありま す。「しかし、ノアは、【主】の心にかなっていた。これはノアの歴史である。ノアは、正しい人であっ て、その時代にあっても、全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。ノアは三人の息子、セム、ハム、ヤペテを生んだ。」とあります。
父なる神は人間耕作を始める前から、将来人が堕落することをご存じでした。また、時になると、 さばかざるを得ないところに至ることも知っておられました。もしそのさばきによってすべての人類 が滅ぼされるなら、神の人間耕作は失敗するようになります。そうなってはいけないので、父なる 神はこの時に備えられました。アダムの子孫のうち、セツの系図の子孫に代々恵みを与えられた のです。創造主の神を恐れることで、罪と悪に染まらないようになさいました。そして、この地上に 罪と悪が増大して、さばきが臨む時代に合わせて「ノア」が生まれるように、摂理のうちに働かれた のです。それで、神は公義によって世をさばかれる中でも、ノアが正当に救われるようにされたの です。敵である悪魔・サタンが「どうしてノアだけさばきから除かれるのか」と訴えることができなく なるようにしました。
「全き人「ノア」が誕生した背景」
それでは、今からノアが具体的にどのように【主】の心にかなっていたのか調べましょう。 本文に、ノアについて「正しい人であって、その時代にあっても、全き人であった。ノアは神ととも に歩んだ。」とあります。どうしてこのような人物が出てくることができたのか、ノアが誕生した時点 に行ってみましょう。
[創世記 5:28-29]に「レメクは百八十二年生きて、ひとりの男の子を生んだ。彼はその子をノア と名づけて言った。『【主】がこの地をのろわれたゆえに、私たちは働き、この手で苦労しているが、 この私たちに、この子は慰めを与えてくれるであろう。』」とあります。ノアの父レメクは、このように 今後のことをおおまかに感知していました。アダムが罪を犯すことによってこの地上が呪われたの で、世は罪と悪が増大するだろうし、ついにさばきが臨むことを予想しました。ところが、それで終 わりではなく、息子のノアがそのさばきからも生き残り、人間耕作の新しい出発点になることを知 っていたのです。それで、迫ってくるさばきのゆえに不安にならず、心に慰められるようになりまし た。レメクがこのように今後の事を予想したということは、彼が父なる神と明らかに交わっていたこ とを物語っています。これは、それほど神の御前にふさわしい姿で生きていたという意味でもあります。
このレメクの祖父がまさに「エノク」です。ノアはエノクが天に移された後に生まれましたが、ノアの 父レメクはエノクと約 100 年を一緒に暮らしました。同じ家で暮らしてはいないとしても、エノクが この地上で神とともに歩んでいた 300 年のうち、後半 100 年ほどの時間をともに過ごしました。 神を愛して愛されたエノクについて、死を見ることのないように移されたことについて、よく知って いたのです。ですから、レメク自身も神を恐れて、子どもたちも何としてでも真理で育てようとしま した。また、ノアの祖父で、エノクの息子であるメトシェラは、大洪水のさばきの直前まで生きてい ました。ノアの父よりもっと長く生きたのです。ノアは小さい頃から長い歳月、父と祖父から神につ いて正しい教えを受けることができました。まさにノアはこういう環境で生まれ育ちました。ですか ら、罪と悪が増大した世の中でも、聖別された生き方をすることができたのです。真理の中で成長 して、正しい人で、その時代にあっても、全き人になれたのです。
「その時代にあって神とともに歩んだノアの生涯」
ノアが神の恵みにあって生まれたからといって、自分では何の努力もしなかったのではありませ ん。自分の心を守って生きて、神に自分を完全にささげることを願いました。[創世記 5:32]は、ノ アのこのような心を断片的でありながら知らせてくれます。「ノアが五百歳になったとき、ノアはセ ム、ハム、ヤペテを生んだ。」とあるのです。以前、アダムの系図について説明した時、代を継ぐ息 子が初めての子でないことがあると言いました。たとえば、アダムの代を継いだセツも、初めての 息子でありません。ところが、ノアの代を継いだセムは、ノアの初めての息子です。ノアはこの子を 五百歳になった時に生んだ、とあります。これは当時の基準から見ても、だいぶ遅い年で子どもを生んだのです。
それなら、ノアはどうしてこんなに歳をとってからやっと子を生んだのでしょうか? ノアは当時、 世に罪と悪が増大すると、結婚して子を生んで生きようとする心がなかったのです。自分のすべて の人生を神に完全にささげることを願って、結婚しませんでした。ノアは正しい心を持っていたの で、毎日人々の不法な行いを見て聞き、嘆くしかありませんでした。そして、[第二ペテロ 2:5]に あるように、義を宣べ伝えることに努めました。こうだったノアが、五百歳近くになって結婚して子 どもを生みました。これは自分に向けられた父なる神の摂理を悟ったからです。ノアは将来大審 判があることと、それ以後、自分を通して新たに人間耕作が始まることを知るようになりました。そ れで、洪水のさばきを 100 年後に控えた、彼の歳が五百になったとき、やっとセム、ハム、ヤペテを 生んだのです。
[ルカ 17:27]に「ノアが箱舟に入るその日まで、人々は、食べたり、飲んだり、めとったり、とつい だりしていたが、洪水が来て、すべての人を滅ぼしてしまいました。」とあります。ノアは当時の 人々のように、情欲に従って結婚したのではありません。ひたすら神の摂理を成し遂げる道具とし て、自分の使命を果たすために結婚しようという心を持つようになりました。そして、神が備えられ た人に出会って家庭を作るようになったのです。このように、ノアは自分の人生を、自分が見て良 いようにではなく、神のみこころに従って生きました。ですから、神と明らかに交わることができ、 ついに神とともに歩むようになったのです。
このようにノアが正しい人生の模範を見せたので、彼の妻と三人の息子と嫁たちもさばきから免 れました。彼らがノアに属していたということがさばきを免れた最も大きい理由ですが、彼らもや はりノアの言うことに聞き従って、神のみこころを追い求めて生きようとしました。いくらノアの家 族だったとしても、彼らがノアが伝える真理に従わないで世を愛したとすれば、このような救いの 恵みをいただくことはできません。ロトの妻と婿たちがそうではなかったでしょうか。神がソドムを 滅ぼされる時に、アブラハムを覚えて、ロトを救ってくださいました。ロトだけでなく彼の家族も救 おうとされましたが、結局、妻と婿たちは救われなかったのです。婿たちはロトの話を全く信じなかったし、妻は世の未練を捨てなかったからです。
これは今日も同じです。教会に出席することだけで、救いと祝福が保障されるのではありません。 私達自らが神のみこころを追い求めて、光の中に生きなければなりません。さばきと救いはみこと ばどおりなされるからです。さらに受けた恵みに感謝し、希望をもって変えられ、御霊の歩みに入り、全く聖なるものとされますよう、主の御名によって祝福して祈ります。



